CCPM(Critical Chain Project Management クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント)
CCPM(クリティカルチェーンマネジメント)とは?
プロジェクトの各タスクの期限をギリギリの設定にし、
その分をプロジェクトバッファ(余裕)として最後に設定し、
管理するという、「納期短縮」の手法。
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★現場でよくある納期の遅れ★
●プロジェクトのスケジュールを細かく綿密につくっているが、
いつも予定通り達成した事が無い。。
●前工程の仕事が遅いのでいつも仕事が遅れている。。
●残業続きでいつでもバタバタしている。。
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なぜ納期は遅れるのか?
プロジェクトを納期通りに完了させることに重要なのは、
実行する人のモチベーションと集中力です。
心理が大きく作用しています。
【学生症候群】
プロジェクトのスケジュールを組む段階で、遅れないように通常より余裕をみた設定でスケジュールが組まれています。しかし、宿題をギリギリまで手を付けない学生と同じように、実行者のギリギリまで着手したくないという心理が働きます。また、早く終わったとしても、報告すると別の仕事が入ってきてしまいメリットがないので、完了を伝えない心理も働きます。
【マルチタスク】
しかも、複数の仕事を複雑に掛け持ちながら同時進行してるので、頭の切り替えに時間がかかってしまい、集中力が続かず仕事も遅くなっています。
それらを改善するべく、TOC(制約条件の理論)では、心理的要因を回避できるプロジェクト管理手法が考案されました。それがCCPMです。
CCPM(クリティカルチェーン•プロジェクトマネジメント)
【タスクをまとめる】
まずは、出来るだけ複雑にならないように、まとまった単位でタスクを設定します。
より確実に管理しようとしてタスクを細分化しても複雑になるだけで管理しきれない。
【サバ取り 余裕期間を取ってしまう】
そして、各タスク設定段階での、余裕期間を削除します。(サバ取り)
例えば、5つの工程のラインがあり、各工程の申告納期が10日だとして、完了までに50日かかるプロジェクトとすると、
まず、各工程50%の確立で達成出来る日数を再設定します。それが各工程6日だとすると、4日の余裕が出てきます。(サバ取り)
【プロジェクトバッファー 安全余裕期間】
4日×5工程で、合計20日の余裕が出てくるのでこの余裕を、プロジェクトバッファーとして、工程の最後に持っていきます。
この最後の余裕の部分を青、黄、赤の3段階で見える化し、どの段階でどういった介入をするかルールを設定します。
そのルールを基準に、最後のバッファ(余裕時間)を食いつぶさないように、全体を見ながら早め早めの対策を打ちます。
見える化する事で、遅れが生じてるタスクにリソース(人員等)を集中させてバックアップし合う事も可能になります。
このように、最後のバッファを活用しながら現場を切り盛りする事から、親方バッファと呼ばれています。
【評価システムの改善】
早く終わった場合や他工程のアシストが出来た場合等を評価する等新しい評価システムをつくります。
旧管理システムでは、タスクの遅れは不名誉なことなのでなんとか切り抜けたいという心理が働きギリギリまで声が上がりません。
八方塞がってしまいどうしようも無くなってしまって発覚する事が多く有ります。それがさらに遅れを深刻にさせてしまいます。
ところが、CCPMでは、タスク設定が50%というギリギリの設定をしてるので、遅れが生じたとしても、元々の設定がキツい設定になっているので、
気にする事なくすぐに声を上げる事ができます。そうする事で早期発見早期対策が打てるようになります。
こういった方法でプロジェクトの「納期短縮」を目指す手法が、
CCPM(クリティカルチェーン•プロジェクトマネジメント)です。
TOC 制約条件の理論 用語集 (theory of constraints)
DBR(Drum Buffer Rope ドラム バッファー ロープ )
CCPMCritical Chain Project Management クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント)